いま、アメリカで話題になっているトランプ大統領の暴露本「フィアー」に、大統領とゴルフにまつわるエピソードも収録されている。
かつての大統領補佐官、トム・ボサート氏がトランプ政権の内幕を赤裸々に綴った本なのだが、そのなかでマスターズにかかわる一幕が。
日本のゴルフファンなら、マスターズの最終日の月曜の朝、出勤時間が近づき、泣く泣くテレビ観戦を諦めたという経験を持つ人は少なくないだろう。しかし、自分がいなくては始まらない会議があっても、平気で遅刻するというのがトランプ大統領流(?)。会議への出席を急かされたのに、「俺はマスターズが見たいんだ!」と補佐官に怒りをぶつけたという。
著者のボサート氏は、かつて公安関係のテロ対策とサイバーテロ対策担当の大統領アドバイザーだった人物。このボサート氏が大統領に「ちょっと話したいのですが……」と申し出ると、「オレはマスターズが見たいんだ。お前らサイバー野郎は、すべてのサイバーのクソたちとの戦争にオレを巻き込もうとしている」と怒りをぶちまけたとか。
それが、マスターズの中継中か中継が始まる直前かは定かではなく、またどれほど緊急性を持っていた事案だったのかはわからないが、そのとき、トランプ大統領にとってはテロやサイバーテロ対策よりマスターズのほうが重要だったらしい。ボサート氏は、今年のマスターズが終わった4月8日の直後の10日に退官し、現在は弁護士業の傍ら、ABCニュースの公安関係のアナリストとして働いている。
ゴルフファンからすれば「マスターズが見たい」という気持ちは理解できるが、一国の大統領の姿勢がこれでは……。皮肉なのは、トランプ政権が「アメリカでテロは起こさせない」として、強硬な移民政策をとっているにもかかわらず、テロ対策の補佐官をクビ(?)にしたことが、9・11に出版された本で明らかになったことだ。
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