ツアー選手権を4位タイで終えたジャスティン・ローズが年間王者に輝いた。
タイガーの復活に沸いたツアー選手権。注目のタイトル争いで最後に笑ったのがローズ。一時スコアを落とし、あと1打足りなかったらタイガーが優勝と年間王者のタイトルを獲得していただけにヒヤヒヤの戴冠だった。
「最終日はショットが曲がってゆっくり死んでいくような感覚だった」(ローズ)とズルズル後退。5位タイ以内に入らなければならない状況で7位タイまで後退。それでも「ショットかパットで必ずきっかけがあるはず。上がり2ホールでなんとかバーディを獲りたい」と耐え、ついに18番パー5でチャンス。第2打がグリーン手前のバンカーに跳ね、2オンに成功すると2パットのバーディで4位タイに再浮上。僅差でタイガーを抑え、念願の年間王者を獲得。グリーンをとらえた2打目が11億円のボーナスを引き寄せた貴重な一打だった。
「アマチュアのころはゴルフがやさしかった。でもプロになって21試合連続予選落ちを経験してから気持ちを入れ替えた。あれがあるからいまの自分がある」と感慨深げに原点を語ったローズ。
17歳のデビューから10年後の07年に欧州ツアーの賞金王に輝くと13年には全米オープンで優勝。昨年はゴルフが112年ぶりに正式競技となったリオ五輪で金メダルを獲得。そして今年ツアー2勝、トップ10入り11回と抜群の安定感でポイントランクトップへ。「このタイトルはシーズンを通していかにコンスタントなプレーができたかの証。とくにプレーオフシリーズで2位、2位、4位タイと優勝争いに絡めたのが良かった」
ローズも38歳。「ゴルファーのピークは30代半ば。いま自分はピークにいる」と言い切る。
もちろん彼もタイガーの復活を喜んだ一人。「やればできることを世界に証明してくれた。感動した」。連続予選落ちの地獄から頂点へ。苦境を乗り越えたもう一人の男のストーリーがあった。
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