米国と欧州の対抗戦、ライダーカップ。今年は史上初めてフランスでの開催だったが、その応援スタイルは独特だった。現地記者からのリポートでお届け。
大熱狂!
大会前、「フランス人はゴルフに興味がない」「なぜフランス開催?」などの声が上がったが、大熱狂の渦だった。
まず、結果は欧州チームの圧勝。開催地はホーム&アウェイ方式で行われるため、ホームである欧州が有利なのは当然だが、今年の米国チームはアウェイという劣勢を打ち砕くに十分な戦力だと噂されていた。ライダーカップ前週のツアー選手権で優勝したタイガー・ウッズの存在はチームの士気を上げるに十分だし、今季2つのメジャーを制したブルックス・ケプカにジョーダン・スピース、ジャスティン・トーマスら豪華な面々。欧州チームもローリー・マキロイやジャスティン・ローズらタレントは揃っているものの、開催地であるフランス人選手がおらず、ホーム有利の構図への影響が懸念されたが……。しかし、スタートホールに設置された超大型スタンドにはイングランド、デンマーク、スペイン、イタリアなど欧州各国からの大ギャラリーの姿。スタート1時間前からユーロコールが鳴り響き、サッカーでよく耳にする「オーレ〜、オレ、オレ、オレ〜」のかけ声まで。選手入場の際は、選手の名前の大合唱、サッカーワールドカップのアイスランドの応援で有名になったバイキングクラップまで巻き起こった。これにはさすがの米国チームの猛者たちも驚いたはず。
日本のトーナメントからは想像ができない雰囲気だが、もちろん米国や欧州でも通常のレギュラーシーズンの試合ではこのような雰囲気にはならない。まるでサッカースタジアムのような声援を受けた欧州チームは大きな力を得た。逆に米国チームの選手にはブーイングが浴びせられた。“盛り上がった"のは間違いないが、“紳士のスポーツ"という面影はナシ。ただ、これが国を代表しチームのために戦うということなのだろう。そんな戦いだからこそ応援する側も思い入れが強くなるのかもしれない。
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