米ツアーのシード選手は平均2億円稼ぐなど相変わらず盛況なプロの世界。だが、そんなゴルフ界を危惧する人物がいる。ゲーリー・プレーヤー御年83歳。メディアに語ったレジェンドの提言とは?
プロに合わせて距離を延ばすなんてナンセンスだ!
「タイガーの復活もあってツアーは盛り上がっている。これほどプロが稼げる時代はかつてなかった」と語る、メジャー9勝、通算160勝以上を挙げているプレーヤー。「いまの時代、2勝すれば私の生涯獲得賞金に匹敵する額が稼げる。でも、ゴルフ界にとって大事なのはプロよりアマチュア。アマの競技人口を増やさないと、ゴルフに未来はない」
道具の進化や技術の向上で、いまやプロはとんでもない飛距離を手にしている。それに伴い、コースは距離を伸ばしバンカーを増設するなど対策に追われている。
「ナンセンス! アマチュアがゴルフを楽しむには、長すぎない距離、平らなグリーン、広いフェアウェイが必要。もっとやさしいコースを増やし、誰もがゲームを楽しめる環境をつくらなければ。コース改造にお金をかければその分グリーンフィが上がる。アマチュアにとってゴルフの敷居がますます高くなってしまうじゃないか!」
近年、プロとアマチュアの格差は開く一方。350ヤード飛ばすプロと200ヤードそこそこのアマチュアでは「ゲーム自体が別ものになっている」。
そこでプレーヤーは「パターのアンカリングもアマチュアには許可すればいい。プロにはボールやクラブの規制をすればいい。便利なはずの用具がゴルフ界をダメにしている。あまりにも飛距離が強調されるがライダーカップで欧州が勝った要因は飛ばしではなく正確なショット。あとはパット。ショートパットを確実に沈めることは350ヤードの飛距離に匹敵する」
"ゴルフ大使"として世界中を飛び回るプレーヤーはいう。「アマチュアこそゲーム発展の鍵。誰もが気軽にプレーできる環境をつくらなくてはやがてゴルフは滅びる」。
翁の提言をゴルフ界はどう受け止める?
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