リオ五輪のコースが荒廃?とんでもない!
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/01/22号
2019/01/22更新

リオ五輪のコースが荒廃?
とんでもない!

 2016年のリオ五輪が行われた後、ゴルフの舞台となった五輪コース(現地名、カンポ・オリンピコ・ゴルフェ)が荒廃しているというニュースがたびたび伝えられていたが、フェイクニュースだった?

 五輪から数カ月後には「コースには人っ子1人いず、静まり返り、メンテナンスもされず草ぼうぼう。管理会社が即時撤退する可能性もある」と一部メディアが伝えた。

 同コースは、実はマウロ家という1ファミリーが土地を提供し、1900万ドル(約21億円)の造成費、工事費を負担して完成させたもの。10年後にはこのファミリーに返還されることになっている。マウロ家は祖父がバナナ栽培で財をなし、広大な土地も所有している。

 「116年ぶりにゴルフが復活、それがブラジルからということに意義を感じて、祖父が決断し完成させたが、完成を前に祖父は逝去しました」と語るのは同家、孫娘と結婚した日本人の緒方信行氏。同氏は広島出身、01年にリオに渡り、現在はブラジルを代表するデザイナー、クリエイティブディレクターで、リオ五輪代表選手のユニフォームのデザインも担当。

 同氏によれば「なぜそんなデマが流れたのかわかりませんが、そのほかの競技場で荒廃しているところがあるのも事実で、それと同等に扱われたのではないでしょうか。今はジュニアスクール、障がい者スクール、イベントなど盛んに活動していて、私の息子も熱心にやっています。芝は日本の高麗が主でメンテもほぼ完璧に行っています」

 現在、コースは公営でブラジルゴルフ連盟が運営・管理をして、徐々にだがゴルファーも増えているという。また、この地は自然保護区に隣接していて、生息する動物も増えており、設計したギル・ハンスの意図通りともいえる。

 「10年後に返還されても、マウロ家としては営利を追うつもりはまったくなく、公営として運営・委託することになるでしょう」(同)とのことだ。

  
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