米ツアー、デザートクラシックで世界ランク417位、31歳のオールドルーキー、アダム・ロングがミケルソンを下しツアー初優勝。スコットじゃないほうのアダム。さて、何者?
大会初日あわや50台の「60」をマークし、トーナメントをリードしたミケルソン。完全優勝目前の彼の前に立ちはだかったのが無名の31歳ロングだった。
優勝を決めた最終ホールのバーディは「(先に打って外した)ミケルソンのパットが参考になった」とフックラインを読みきって会心のガッツポーズ。だが「何が起きているのかわからなかった。現実じゃないみたいだった」とただただ茫然。「憧れていたフィルと一緒に回れるなんて夢みたい。彼に対するギャラリーの声援はすごかった。脇役として自分のプレーに徹した。優勝? とんでもない。トップ10が目標だった」
名門デューク大学出身だが、プロ転向後は鳴かず飛ばず。ありとあらゆるミニツアーをドサ回り。昨年賞金ランク上位に入ったウェブドットコムツアーを含め優勝経験は8年前のフーターズツアーでの1勝のみ。PGAツアーの出場権をつかんだ今季も4戦して3試合で予選落ち。だがデザートクラシックでは「アダムは勝つためにやるべきことをすべてやった」(ミケルソン)と、ツアー6試合目で初V。通算43勝のスーパースターを破る下克上を演じ「信じられない」を連発した。
「妻と父が見にきてくれたけど誰も優勝するとは思ってもいなかったんじゃないかな」
この勝利でフェデックスカップランキングは205位から12位にジャンプアップ。世界ランクも417位から133位に浮上した。
106万2000ドル(約1億1500万円)の優勝賞金の使い道を聞かれ「ノーアイデア。でもお金を貸してくれっていう無心はまだきてないよ」と笑ったロング。いかんせん、下積み期間がロングだっただけに、突然の大金ゲットに戸惑い気味?
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