新ルール施行により、大幅な時間短縮が可能として2サムプレーの優先を打ち出したゴルフ場がある。
静岡県にある浜松シーサイドGCがそれだ。プレーのスピードアップを目指す新ルールにいち早く反応して、2サムプレー優先に舵をきったのが昨年11月。現在では平日はほぼ2サムで埋まり、土・日・祝日も2サムと4サムのスタート時間帯を分けて予約を受けているという。というのも2サムのなかに4サムが交じると、2サムの組はプレー中、“待ち"の時間が多くなるからだ。
現状では、早いスタートの組で9ホールを1時間40分強のプレー時間としていて、新ルールに慣れてくれば「18ホールで3時間プレー」は楽に実現できそうだという。
月例などではすでに完全2サムプレーを実施しており、参加メンバーは新ルールに戸惑いながらも、ほぼスムーズにプレーを楽しんでいる。
ゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏は「浜松シーサイドさんは積極的に革新策を打ち出すことで定評があり、今回も時代の趨勢をいち早く取り入れたのだと思います。というのも昔は平均バッグ数が3・7~3・8だったのが、今や2・8~2・9。4人集まらなければできないというのも、ゴルフ衰退の一因となっています」
2サムだと収容力が落ちるといったのは過去の幻影を追っているせいだろう。
同GCでは冬季(3月末まで)何度でもプレーできる「ウインタープレミアムパスポート」を販売し、好評だという。また正会員の平日プレー料金の無料(利用税などは負担)、ビジター向けにはインターネット予約で特典が増える「シーサイドWEBフレンズ」も募っている。
ゴルフ人口減少のなか、今後の“コース生き残り"には、同GCのようなプレーヤー目線の施策が必要ということだろう。
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