今季の米ツアーで選手の飛距離が軒並み落ちている。原因はいったい……。
米ツアーは西海岸シリーズが終わって、フロリダへと場所を移し、これから早くも中盤戦といったところだが、例年、この時期までは選手の飛距離が伸び、これからコースセッティングの難しい大きな試合が続くことから、平均飛距離が落ちてくるのが通例だ。しかし、今期は序盤戦でも飛距離が伸びていない。
数字を見ると、昨シーズン1年間の平均で、300ヤードを超える飛距離を出した選手は58人、310ヤード以上の選手は12人いた。しかし今季は先月のジェネシスオープンまでの平均で、300ヤード以上は33人、310ヤード以上は5人しかいない。もっとも2017年シーズンに比べると、2018年は皆が飛距離を大きく伸ばしてはいた。17年シーズンは、300ヤード以上が40人、310ヤード以上が6人だったのだから。
R&Aが先ごろ発表したディスタンスレポートでも、米ツアーの平均は、17年の292・5ヤードから18年には296・1ヤードと3・6ヤードも伸びている。過去15年間に米ツアーの飛距離は10・2ヤードしか伸びておらず、それだけに「1シーズンの飛距離の変化が4ヤード以上になるのは異常」(R&A)で、それに近い飛距離の伸びを昨年は示していたのだ。その反動で、今季の飛距離が伸び悩んでいるのかもしれないが、飛距離が伸びて当然の序盤戦で17年シーズンの平均より飛ばす選手が少ないというのは、やはり異常といえそうだ。
米メディアでは、これ以上飛距離が伸びると、クラブやボールにさらなる制限を加えたり、プロとアマの用品ルールを別にするという話も出るのではとささやかれている。それを嫌ったPGAツアーが今シーズンは300ヤードを超えるあたりから、フェアウェイを狭く、ラフを深くするといったコースセッティングをあえてしているのでは、という見立てもあるが、さて……?
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