選手の誤認、競技委員の勘違い……また起きたルール問題
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/04/9号
2019/04/05更新

選手の誤認、競技委員の勘違い……
また起きたルール問題

 またも起きてしまったルール問題。今度はグリーン上での出来事だ。

痛恨のペ・ソンウ

 女子ツアー、ヨコハマタイヤPRGRレディス最終日、13番。韓国のペ・ソンウがグリーン上で球をマークしようとしたら、強風でわずかに動いてしまった

 「規則9・3」には「自然の力(例えば、風や水)が止まっている球を動かす原因となった場合:罰はない。そしてその球を新しい箇所からプレーしなければならない」とある。

 つまり、ソンウは球が止まった場所からプレーしなければならなかったのだが、彼女は球が元あった場所にマークした。そして、球を拾い上げてしまったのだ。

 この後、ソンウは自分の措置に不安を感じ、球を持ったまま近くにいた競技委員を呼び、裁定をあおいだ。競技委員は「規則9・3」の「動いて止まった箇所からプレーする」よう指示した。この処置は正しかった。しかしこの時、競技委員は「無罰」と告げている。結果的にこれが間違っていた。というのも、ソンウは元の場所にマークして球を拾い上げており、その「1打罰」がつく。この間違いに後ほど気づいた競技委員は16番でそのことを告げているが、折しもソンウは優勝争いの最中。そこから連続ボギーを叩き、失速してしまったのだから、痛い。

 これらの“事件"をルール研究家の小山混氏は「今年はルールが大改正されたので昔のルールを熟知した人ほど、とっさの判断では冷静さを失うことはあるでしょう。今後は、起こってしまったルール誤認をプロや競技委員が共有して事例を積み重ねていくということが大切なのではないでしょうか」と話す。

 混乱はしばらく続きそう?

  
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