アンの球が他人に蹴られた!処置は正解だったが……
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/04/30号
2019/05/10更新

アンの球が他人に蹴られた!
処置は正解だったが……

 新ルールに関することではないのだが、女子ツアーのルール処置でちょっと残念なことが起きてしまった。

さすがのアンも想定外の出来事!?

 ヤマハレディスオープン、最終日、アン・ソンジュと成田美寿々が優勝争いしていた14番、アンにそれが起きてしまった。ティショットがファーストカットに残ったアンのボールを移動中のテレビクルーが気づかずに蹴ってしまったのだ。ギャラリーのアピールの声で競技委員が現場に駆けつけ、裁定した結果、蹴った撮影クルー本人が自らボールを元の位置に戻す(リプレース)処置をした。

 「規則9・6-外的影響が拾い上げた、動かした球」を一部抜粋すると。〈外的影響が球を拾い上げたり、動かしたことが「分かっている、または事実上確実」な場合:罰はない。そして元の箇所にリプレースしなければならない〉。また「規則14・2b-球をリプレースしなければならない人とその方法」には〈リプレースできる人はプレーヤー、またはその球を拾い上げた人、またはその球を動かす原因になった人〉となっていて、撮影クルー本人がリプレースしたアンのケースも、その2つの規則からいえば間違いのない処置である。ただこの処置にルール研究家の小山混氏は「あの場面ではアン・ソンジュ選手が来るまで待っていてほしかったですね。海外であのような状況になったら、競技委員は選手が来るまで待っているのが普通です」と言う。

 アンは2打目地点に向かう途中で自分のボールが動かされている光景を見ているのだ。試合後、アンは「言い訳なんですが」と前置きして、一連の流れを説明し、「正直、あそこは嫌な気持ちがあった」と吐露している。競技委員も「処置に間違いはなかったが、ただ最終組でもあるし、あそこでは待つべきだったとも感じる」との感想も述べている。

 これからの裁定に、ぜひとも役立ててもらいたいものだ。

  
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