ウーズナム、経営難で閉鎖したコースの救世主に!
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/04/30号
2019/05/10更新

ウーズナム、経営難で
閉鎖したコースの救世主に!

 経営難に陥りクローズしたコースに救世主が現れた。91年マスターズチャンピオンに輝いたイアン・ウーズナムが救いの手を差し伸べたのだ。

子どもたちのためなら!

 昨年10月に閉鎖されたフートンGC(別名エルスメアーポートGC)が4月1日、イアン・ウーズナムゴルフアカデミーの運営により再オープンの日を迎えた。

 イングランド北東部のチェシャー州に位置する同コースを救ったウーズナムはウェールズ出身の61歳。故セベ・バレステロス、ベルンハルト・ランガー、ニック・ファルドらと同年代で80年代から90年代にかけゴルフシーンにヨーロッパ旋風を巻き起こしたひとり。マスターズのほか欧州ツアー29勝の実績を持ちライダーカップ(06年)のキャプテンとしてチームを勝利に導いた経験もある。

 そんな彼の願いは「子どもたちにゴルフを知ってもらい、ゆくゆくは世界に羽ばたきメジャーに勝てるプレーヤーを育てたい」ということ。それゆえ、ゴルフ場が閉鎖され、子どもたちがプレーする機会を奪われるのは我慢ならない。

 同アカデミーのマネージングディレクターで元ツアープロのトニー・ミンシャル氏は言う。「われわれはイアンの意向を受け、運営に関わっているコースはすべて18歳以下のジュニアに無料でメンバーシップを提供しています」。

 新規オープンに先立ち、ウーズナムはコースに出向きメンバーらと面会。所有している会員権はそのまま使用することができ、アカデミーが運営を手がけるクイーンズパークGCなどほかのコースもメンバーフィでプレーできると説明している。

 前出のミンシャル氏によると再オープンにあたり芝刈り機などメンテナンスに必要な重機にも投資し「コース管理に力を入れる」としている。「メンバーにバリューを感じてもらえるようなコースづくりがわれわれのモットー」

 欧米のプロはゴルフの未来を憂い裾野拡大に本気で取り組んでいる。ウーズナムも然り。有言実行型の“いい人"である。

  
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