マスターズ開催に先駆けて行われたオーガスタ女子アマ。オーガスタナショナルGCにとっては、最高の結果になったと言えるのかもしれない。
すでに貫禄アリのカップチョ
というのも、優勝したのがアメリカ人のジェニファー・カップチョ(21)だったからだ。アメリカの女子ゴルフ界、とくに女子のアマチュアを盛り上げるために開催された同大会。出場資格でもアメリカのプレーヤーを優先していたのは、昨今、プロ、アマを問わず、韓国をはじめとするアジア勢の活躍が目立ち、アメリカにおける女子ゴルフの人気低迷が危惧されていたからだ。
そんななか、コロラド州の出身でノースカロライナ州のウェイクフォレスト大4年で、ワールド女子アマチュアランキングのトップに君臨するカップチョが劇的な勝ち方をした。
オーガスタナショナルGCで行われた最終日、13番ホールでイーグルを決めるなど、上がり6ホールで5アンダーというスコアで逆転優勝。これも劇的だったが、彼女にはストーリーがある。偏頭痛が出やすいというカップチョは、頭痛が出る前に、とくに左の視力がぼやけることがあるという。それが最終日の10番で出て、3パットしてしまった。すぐに視力は回復したものの、この影響もあって、やはりトップカレッジゴルファーでメキシコ出身のマリア・ファシイ(21)に一時2打差をつけられてしまっていたのだ。それを「刻むことなんか考えていなかった」という猛チャージで4打差をつけて逆転優勝したのだから、その見せ場といい、ストーリーといい、オーガスタにとっては願ったり叶ったりというわけだ。
実はカップチョは、アメリカの大学のゴルフ界では超有名で、NCAA(全米大学体育協会)の試合では4勝。2017年の全米女子オープンでは21 位に入っている。大学でのゴルフの成績により、すでにLPGAの2部ツアーには参戦資格があるという。現在、大学4年生。プロの世界でカップチョを見るのもそう遠くはなさそうだ。
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