畑岡奈紗が2位タイに入った全米女子オープン前哨戦ピュアシルク選手権でイギリス出身のブロンテ・ローがツアー初優勝を飾った。日本では無名だが、欧米ではかなり名の知れたツワモノ
1995年生まれの24歳。アマチュア時代の経歴がとにかくすごい。イギリスの高校を卒業すると米カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)に留学。ゴルフ部のエースとして同大歴代最多のカレッジタイトル7勝をマークした。
一方で全英女子アマ選手権を連覇するのだが、15年には後続に16打差をつける圧巻の勝利。欧州女子アマ選手権で優勝した16年には「アニカアワード」をはじめ「ゴルフウィーク」「PING/WGCA」「パック12」の年間最優秀選手賞を総なめしアマチュア世界ランク2位に浮上した。 その勢いのまま米女子ツアーのQTに挑戦。1年目(17年)は結果が出なかったが、18年はベスト10 に5回入り、賞金ランク41位と着実にステップアップ。
アマチュア時代の勢いがなくなりプロとアマの違いを痛感した時期もあった。しかし、彼女のなかで最優先は結果ではなく「ゴルフを楽しむこと」だという。
そして迎えたピュアシルク選手権では初日65で飛び出すと、3日目に畑岡に並ばれたものの最終日に突き放して完全優勝。「33度の猛暑のなか落ち着いてプレーするのは難しかったしもうヘトヘト。ドライバーも曲がったけれど頑張りました。感想? 頭のなかがまだ真っ白です」
「全米女子オープンに弾みがつくのでは?」と問われると「でも明日だけはきっちり休みます。全米女子にはちょっと遅れていくつもり」とマイペース。ジュニア時代から「自分を追い詰めることはしなかった」というローにとって「ゴルフを楽しむことがすべて」なのだ。プロとして結果を求められても「自分にプレッシャーをかけず楽しみたい」という独自の哲学を持つローの名が日本のゴルフファンの間に浸透する日も近い?
一覧へ戻る
|