リサイクルではなくアップサイクル。廃プラからハイスペック靴
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/06/25号
2019/08/07更新

リサイクルではなくアップサイクル。
廃プラからハイスペック靴

 アディダスゴルフがプラスチック廃棄物からゴルフシューズを作った。いわば"ゴミ"から……? これは驚き。

 海洋の美しさと脆弱性について意識を高める目的で設立された組織「パーレイ」とのコラボ「ツアー360 XTパーレイ」がそのシューズ。一部の店舗や公式オンラインストアで6月10日から数量限定発売となった。アッパーはプラスチック廃棄物からできた疎水性の高い繊維でできており、片足365グラムと軽量。もちろん、グリップ力やホールド力などの機能に関してはアディダスのテクノロジーが搭載されたハイスペックで、今週の全米オープンでダスティン・ジョンソンが履く可能性もあるという。

 同社は、このシューズのアッパー素材について「プラスチック廃棄物を“アップサイクル"した」と表現。アップサイクルとは、素材の原料化や再利用するリサイクル(再循環)とは異なり、元の製品より付加価値の高いプロダクトを生み出すもの作りの手法を指す。リサイクル品は“一段落ちる"の逆の発想と言えるだろう。

 同社は2024年までにアパレルやシューズなどの商品にバージンプラスチック原料の使用を中止し、再生品に切り替えることを目標としており、「隗かいより始めよ」とばかりに、社内ではペットボトルの使用は禁止、スタッフはマイボトルやマグを使っているという。

 さらに、シューズの発表に合わせ「テイクバックプログラム」のスタートもリリース。直営店のうち14店舗に回収ボックスを設置し、不要になった服や靴を回収。再利用できるもののほか、分別してアップサイクル・ダウンサイクルに回されるという。ボックスでの回収に協力した人はクーポンがもらえる“インセンティブ"つきだ。

 使ってポイの時代は終わり。スポーツブランドからのクールな提言、乗ってみない?

  
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