近年の猛暑に耐えきれないと、埼玉県下のゴルフ場が、バミューダ芝グリーンへの改修に乗り出している。
現在改修中なのは飯能GCと越生GCだ。現在あるベントの2グリーンのうち、サブグリーンを暑さに強いバミューダに変えようというわけだ。6月~9月の間、ベントを休ませ、夏のリスクを取り除くための策といえる。同芝は南洋生まれなので当然、暑さには強い。しかし、葉幅が広く、硬いので微妙なタッチを要するベントのようなグリーンは望みにくかった。ただ、近年は研究も進み、高麗芝よりも柔らかく、葉幅も狭く、密に生えてスピードも出せるようになってきた。その品種も3つあって(ティフイーグル、チャンピオン、ミニバーディ)少しずつ特徴が違っているというが、一般ゴルファーにはほとんど見分けがつかないという。
飯能GCの中川徹支配人は「ティフイーグルを採用しました。もうベントグリーンだけではもたないと判断しました」。
越生GCの渡部正喜支配人は「2グリーンが縦に並んでいるのですが、奥のグリーンを使うとき、どうしても手前のグリーンに乗ることが多く、ピッチマークなどで痛みが激しいのでティフイーグルにしました」と話す。
この2つのコースの改修が終わるのは8月上旬~中旬の予定という。
埼玉地区で最初にバミューダにしたのは鳩山CCだった。「(暑さで有名な)熊谷より暑くなって40度超えになったのがきっかけでした。日が落ちてからベントに水を多くやらねばならず、すると次の日は柔らかくなりすぎて使えない状態。そこで福岡県の古賀GC(11年改修)を視察させてもらい改修しました。4年前のことです。品種は古賀さんと同じミニバーディです」(鳩山CC、松本達也支配人)
さらに、鳩山CCから武蔵松山CC、富貴GC、KOSHIGAYAGCと伝播(?)。品種はチャンピオンだという。
埼玉県のみならず、ほとんど亜熱帯と化した日本列島、“バミューダ化現象"は続くだろう。
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