最高の父の日!最終日にめっぽう弱い男が全米を獲るまでの感涙秘話
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2019/07/9号
2019/08/19更新

最高の父の日!
最終日にめっぽう弱い男が全米を獲るまでの感涙秘話

 全米オープンは3連覇を狙うブルックス・ケプカの追撃をかわし、ゲーリー・ウッドランドがメジャー初優勝を飾った。アメリカでも知名度イマイチの苦労人、その素顔は?

 09年のプロデビュー以来、飛ばし屋として知られていたものの、メジャー大会でのトップ10入りは昨年が初めて。ツアー通算3勝だが、その3倍以上(10回)の2位があるシルバーコレクター。54ホールを終えて首位に立ったのは8回。ところがそのすべてで優勝を逃し「最終日にめっぽう弱い」と評判になった。

 実際17年以降のメジャー最終日のウッドランドの累計スコアは14オーバー。これは最終日までプレーした全236人中234位とブービー。この数字を知らなくてもメジャーキラーのケプカが背後に迫る状況ではあまりにもウッドランドが不利だった。

 ところが今回は違った。「負けて学んだことが多かったからね。優勝が見えてくるとつい舞い上がって自分の気持ちやショットがコントロールできなくなるのがこれまでの自分。でも今回は緊張する場面ほど深呼吸して気持ちを鎮め、目の前のショットに集中した」

 高校時代まではゴルフとバスケットボール両方で有望選手。どちらのキャリアに進むか迷った時期もある。最終的にゴルフを選んだが、バスケの経験も生きているという。「シュートが決まらないときはパスを出せばいい。パスがダメならドリブル。ゴルフでも飛ばしが機能しなければ小技、パットと切り替える。これはバスケで学んだこと」という。なるほど!

 そんな彼には2年前の辛い思い出がある。妻が双子のひとりを流産。もうひとりは超未熟児だったが今年のマスターズのパー3コンテストでは父の手を取り歩くまでに成長した。そして今年、息子に妹ができる。しかも1人ではなく2人。そう、妻は今回も双子を妊娠しているのだ。父の日Vは最愛の息子と、これから生まれてくる姉妹への父からの大きな贈り物だ。

  
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