歴史が変わる、といったら大げさだろうか。今月、275年のクラブの歴史上初めて、ミュアフィールドに女性メンバーが誕生する。
「これはクラブの輝かしい歴史の中でも、画期的な出来事だ。クラブの歴史と特色を新しいメンバーと共有できることを歓迎したい」と語るのは、ミュアフィールドをホームとするジ・オナラブルカンパニー・オブ・エジンバラゴルファーズのキャプテン、アリステア・キャンベル氏だ。
しかしながら、このニュースに「アレ?」と思う向きがいるかもしれない。というのも、2017年の3月に同クラブは女性の入会を認め、大きなニュースとなっていたからだ。当時、R&Aは女性の入会を認めないクラブは、全英オープンのローテーションコースから外すとした。そこで同クラブでは、メンバーの投票を行ったが、2016年の1回目の投票では否決。しかし、スコットランドの独立を訴えているスコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相(女性)が「弁解の余地のない愚行」と語るなど、批判の声の高まりもあって、2度目の投票が行われ、そこでようやく女性の入会が認められることになった。
入会を認められて、今回12人の女性(うち2人は国外のメンバー)が実際にメンバーになるまでに2年4カ月近くかかったわけだが、これは反対派の抵抗によるものではないようだ。
たしかに、投票で認められた後も女性の入会を頑なに拒んだメンバーもいるということだが、もともと、クラブが認めウェイティングリストに載ってから、実際にメンバーになれるまで、平均で6~7年かかるとされており、それを考えれば“スピード入会とも言える。クラブハウスを改造し、新しい女性ロッカールームを作るのに時間がかかっただけということのようだ。
1744年に世界最初のゴルフルール「13条のルール」がこのクラブで作られて275年。その歴史からすれば、2年強はちっとも長くないのかもしれない?
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