米ツアーで今季12人目の初優勝者が誕生。先のジョンディアクラシックで優勝したディラン・フリッテリのことだ。
南アフリカ出身で、叔父は音楽教授というインテリ家系に育つ。アメリカのテキサス大学では地理学を専攻。2012年、4年生のときの全米学生選手権でテキサス大学を優勝に導き、ウィニングパットを決めている。ちなみに、このときのテキサス大のチームには、1年生にジョーダン・スピースがいた。この年、フリッテリは全米の学生ゴルファーでもっとも学業優秀な選手に贈られるバイロン・ネルソン賞を受賞している。
13年は、欧州ツアーの下部ツアーで優勝もし、2017年に、ようやく欧州ツアーで2勝。昨季は米下部ツアーに参戦して、ようやく今季の米ツアーのメンバーになっている。しかし、レギュラーツアーのフィールドではこれまで鳴かず飛ばす。
そんなフリッテリに変化が訪れたのは、スポーツ心理学者の門を叩いたことから。ジョンディアの試合について「簡単だったとは言わないが、過去数週間に比べると、非常に楽に感じていた。メンタル面で迷いがなかったんだ。多分、3パットをしても笑っていたのは自分だけだったはず」と語る。ミスをしてもそれに過剰反応することがなくなり、勝つことに集中できたという。ポジティブな攻めのゴルフで、この試合の平均飛距離が313・9ヤード、フェアウェイキープ率78・57%、パーオン率77・78%という高いスタッツを残した。スピースの4つ上の29歳。遅咲きと言えるのかもしれないが、開眼したフリッテリ。全英や来年のマスターズの出場権をものにしただけでなく、南ア代表として東京オリンピック出場の可能性も高まった。
メンタルの変化が結果に結びついた好例。同週にR・グーセンが米シニア初勝利を挙げたのは前頁のとおりで、南アの2人の“オールドルーキー"がアメリカでキラリと輝いた。
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