68年ぶりに北アイルランドで開催された全英オープンでアイルランド出身のシェーン・ローリーが優勝。日本ではあまり馴染みがない選手だが、ロイヤルポートラッシュはかつてないほどの熱狂に包まれた。
アイルランドの応援団も熱狂!
「娘と念願のハグができた。まだ実感が湧かないけれど感動している」と髭面をほころばせたローリー。
じつはローリー、3年前の全米オープンで最終日に4打差をひっくり返され優勝を逃した苦い経験を持つ。だが今回は優勝争いの最中「自分でも驚くくらい冷静だった」とか。
大会前ホテルのカフェでコーヒーを飲んでいるとき「今週自分が勝つかもしれない」とひらめいた彼の予感は的中。後続に6打差の圧勝でメジャー初制覇を果たした。
アイリッシュオープンをアマチュアで制した10年前、まだ22歳だったローリーの前途には洋々たる未来が広がっていた。その後、欧州ツアーで3勝し15年にはWGCブリヂストン招待というビッグタイトルを獲得するなどトッププロへの階段を着実に上がってきた。
ところが16年の全米オープンで逆転負けを喫してから成績が振るわず、18年は米ツアーのシード権を喪失。全英オープンもここ3年は予選落ち続きで、昨年のカーヌスティではついに「ゴルフは自分の友達じゃない」とわめきながら駐車場で号泣したという。「あれから12カ月しかたっていないのに、こうしてクラレットジャグを手にしたなんてね。ここに刻まれた名前を見てよ。いつも地元のギャラリーの前ではいいプレーができないのに、今週はなぜかいいゴルフができた。不思議だね。自分が自分じゃなかったみたいだ」
この優勝で全英には60歳まで出場することができる。
「60歳になったら娘は30歳を過ぎているのか。そのときも彼女と抱き合えたら最高だね!」。貫禄はあるが(下段写真参照)笑顔は32歳の青年だった。
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