週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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全英最終日
ファウラーがオレンジを着なかった深いワケ

　リッキー・ファウラーは最終日にオレンジ色のウェアを着るのが恒例だが、今回の全英オープンでは様子が違った。

　オレンジはファウラーの出身校、オクラホマ州立大学のカラーで、もはやファウラーのシンボルカラーともいえる。しかし、全英の会場、ロイヤルポートラッシュがあるアイルランド島では、オレンジを着る人はなかなか見かけないという。というのも、オレンジの色にはアイルランドでは、政治的な意味合いが強いから。ブレグジット問題があるなか、英領の北アイルランドとアイルランドの分裂や国境問題を刺激するような意味を持つことになるからだ。そこで、ファウラーには全英の最終日にオレンジのウェアを着ないように忠告する声があったという。

　それに対してファウラーは、３日目を終えた時点で「私はもちろんアイルランドと北アイルランドの歴史を知っている。しかし、『地元におもねることはない』とも言われている。それほどには重要な問題ではないのではないだろうか。僕は明日も、いつもの日曜日のようにオレンジを着ることになるだろう」と語っていた。

　ところがふたを開けてみれば、最終日は悪天候で、ファウラーは上下黒のレインウェア。レインウェアを脱ぐホールもあったが、やはりいつものオレンジのシャツやパンツは身に着けておらず、白いシャツに黒いパンツ。キャップとベルトのみオレンジカラーを着用するにとどめた。

　最終日、いつもの“オレンジパワー＂がなかったせいもあってか、ファウラーは３オーバー74で、４日間トータル５アンダーの６位タイ。しかし、大人の配慮により（？）試合後に批判の的になるような事態は避けられた。

　　
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