2ペナ逃れたP・ケーシー虫のおかげで?ツアー14勝目
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/10/01号
2019/10/01更新

2ペナ逃れたP・ケーシー
虫のおかげで?ツアー14勝目

 欧州ツアーのポルシェヨーロピアンオープンでポール・ケーシーが、世にも奇妙な理論でペナルティを回避し、同ツアー5年ぶりの優勝を飾った。

 アクシデントが起きたのは大会2日目。パトリック・リードらと同組で回ったケーシーはラウンド後競技委員にあるビデオを見せられた。それは本人がグリーン上でパットしている場面だった。左端からカップに入ったボールはライン上にいた虫の上を通過し、経路が微妙に変わったことによりカップインしたように見えた。「アリかてんとう虫がグリーン上をゆっくり歩いているのはわかっていた。でも自分のラインとは関係ないと思っていた。パットを打ったらボールの行方は見ないのでまさか虫と打球が接触していたとは」とケーシーは驚いた。

 ゴルフ規則11・1bの例外2にグリーンからプレーされた球が偶然人や動物、可動障害物に誤って当たった場合、そのストロークはカウントせず、もとの場所に戻ってプレーし直さなければならないとある。ところがケーシーはこの処置を怠っており誤所からのプレーで本来なら2打罰が科されるはず。だが結果は無罰。なぜか?

 それは本人がプレーしている最中、虫に当てたことを目視できていなかったから。規則20・2の「ルールに基づく問題に関する決定事項」のセクションCで「ビデオ証拠の使用は肉眼を基準にして適用される」とある。つまり事実を肉眼で確認できなかった場合はビデオ証拠は無効になる。ゆえにノーペナという理論。ケーシーも「知っていて元の場所からプレーし直さなかったら問題だが知らなかったんだからセーフでしょ」。

 少々わかりにくい話だが、要は虫があまりにも小さすぎて罰則には当たらなかったということ。だが、もし2打罰だったら優勝には届いていない。42歳にしてツアー14勝目を挙げたケーシーは笑いが止まらない!?

  
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