欧州ツアーがGPSでスロープレー監視体制。問題は……
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/10/15号
2019/10/23更新

欧州ツアーがGPSでスロープレー監視体制。
問題は……

 欧州ツアーがスロープレー対策にGPSを使い、選手たちのプレー進行をチェックすることになった。

 欧州ツアーがスロープレー対策にGPSを使い、選手たちのプレー進行をチェックすることになった。

 本格導入は来年からだが、先のBMW選手権で、各組のキャディバッグの一つにGPSの発信機をつけ、オフィシャルが選手のプレー状況を確認するというテストを行った。具体的には、選手たちがホールアウトすると、それをオフィシャルが確認する一方、4番、7番、10番、13番、16番ホールの5つのティーイングエリアにモニターを置き、選手たちが遅れていないかどうかチェック。来年からは全ホールでモニターが見られるようにするという。

 日本では、ゴルフコースがカートにGPSを取りつけて、進行状況を確認するのは珍しくないし、米ツアーでは各プレーヤーのショットや進行状況などは、リアルタイムで報告されている。目新しいといえば、プレーヤーたちが自分の位置を確認できることだろう。

 スロープレーを嫌うローリー・マキロイは「これがスタートだ」と言う。「スロープレーは、ゴルフにとって良いことではない。先の(女子の)ソルハイムカップを見ていて、プレーが遅く、(観戦していても)フラストレーションをためずにはいられなかった」としている。ただ問題は、スロープレーが確認できても、とくに大きな試合でトップ選手に対してオフィシャルがペナルティを与えることができるかどうかだ。「テニスの全米オープン決勝の重要な場面で、(優勝した)ラファエル・ナダルはタイムバイオレーションを(2度も)食らっている。テニスでそれができるのなら、私たちだってそれができない理由はない」とマキロイはスロープレー防止にはオフィシャルが罰打を躊躇なく与えることが必要だとしている。しかし、自身のプレーが早くても、遅い選手とラウンドして時間が計測されることもある。マキロイが語るように、プレー遅延を確認できるようになるのは、まず第一歩。2歩目、3歩目を踏み出せるかどうかだろう。

  
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