試合中の音トラブル。観客はマナー選手は機転を大切に!?
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/10/29号
2019/10/25更新

試合中の音トラブル。
観客はマナー選手は機転を大切に!?

 国内外のツアーで選手たちのマナーが問われている。

 日本女子オープンの2日目、9番ホールでは、とある女子選手が2打目を打とうとしていたが、真後ろにいたカメラクルーが邪魔だとばかりに、〝シッシ〟という仕草をし、テレビ中継に映ってしまった。その際、選手が「ちょっとどいてください」というような発言をしたかは映像からは不明だが、小誌編集部に視聴者から「失礼では」との声が届いた。

 テレビ解説者の佐渡充高氏は「テレビカメラは正確な球筋を追うために、真後ろから撮ることが容認されています。カメラの〝先〟にはファン(視聴者)もいるので、あの行動はちょっと疑問。メディア、スポンサー、ファン、選手が一体化してこそのトーナメントですから」と話す。

 最近はギャラリーの携帯電話での撮影でトラブルになることも多い。先頃の国内男子ツアー、パナソニックオープンではスマホのシャッター音に悩まされた選手が「今日はひどいね。5回くらいありました。撮れるところはあるのだからそれまで、我慢しろよ! 今日は腹が立っている」と激怒したという。

 確かに選手の集中をそぐようなギャラリーはゴルフファンの風上にも置けない。しかし「要は言い方でしょうね。面と向かって怒ったら、どちらも怨みが残るのでは……。かつて、ファジー・ゼラーがシャッター音を立てたカメラマンに『邪魔してくれたなー、帰りに一杯おごってくれよな』と、言ったらみんなドッと沸いて場が和んだケースがありました。ユーモアで返すのは手。だいたい、米ツアー選手は、完璧に静かななかでプレーできるのが当たり前とは思っていませんよ」(前出・佐渡氏)

 上段の記事で紹介したキム・ビオの出場停止もギャラリーの携帯のシャッター音に端を発したトラブル。ギャラリーやメディアがマナーを守ることは大切だが、ファジー・ゼラーに「おごってよ」と言われたカメラマンは、今後、十分注意するだろうし、かつ皆の前で叱責されたわけでもないので、気落ちすることもなかったろう。選手側に機転があってもいいと思うのだが……。

  
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