未曽有の雨台風。日本プロシニア、驚異の復旧
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2019/11/05号
2019/10/30更新

未曽有の雨台風。
日本プロシニア、驚異の復旧

 経験したことのない降雨により各地に甚大な被害をもたらした台風19号。日本プロシニアに取材に来ていた記者のレポート。

池のように見えるのがバンカーだ

 千葉で行われた男子ツアーのブリヂストンオープンは11日(金)に土、日の試合は取りやめると発表。台風15号で被災した千葉県での開催で、今回もさらに被害が重なった場合、ゴルフどころではないと判断したものだという。また女子ツアーのスタンレーレディスは、日曜日は無観客試合で行うと発表していた。対して日本プロシニアでは土曜日は中止するが、最終日は予選を通過した64人の選手をアウト、インに分け、時間を10時からと遅くしてスタートすることを金曜日に決めていた。

 日曜日の朝は台風一過の秋晴れだったが、コースのあちこちに台風の爪痕が。開催舞台のサミットGC(茨城県石岡市)には71のバンカーがあるがそのうち61カ所が水没。フェアウェイ、ラフには風で飛ばされた枝や葉っぱが散らかっていた。幸い倒木は2本のみ。しかし、11番の池は増水し、グリーンのギリギリまで水がきていた。赤杭を上にあげ、赤いラインを競技委員が引いてレッドペナルティエリアを変更することで対処した。「ともかくバンカーからの排水が最優先。排水ポンプ7台をフル稼働させ、同時にブロアーでラフはさておき、フェアウェイだけはきれいにできました」(サミットGC、グリーンキーパー中村健二さん)

 バンカーを排水した後は雨が流れ込んだ跡に砂を入れて修復作業。人手は近隣のコースに応援を依頼。何とか乗り切れたという。「土曜日の朝、(グリーンを)刈れたのが大きかったですね。ほんとは日曜日の朝、刈りたかったのですが、そこまでは人手がなく……。それでも(スティンプメーターで)10フィートは確保できました」(同)

 こうして10時、無事、選手たちはティオフ。優勝した白潟英純はコース修復の手際の良さに感謝の意を込めたスピーチをした。

  
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