日本初開催の米ツアー、ZOZOチャンピオンシップは2日目が中止、3日目は異例の無観客開催となったが、この判断、識者はどう見たか。
初日は1万8000人を超える観客動員数を記録したが、2日目は台風21号の影響のため中止。3日目は安全を第一に考慮して無観客試合と決定。ZOZO前社長で大会名誉会長の前澤友作氏はツイッターで「ギャラリーの皆さまの安全第一を考えました。ギャラリーゾーンの足場が不安定なため、受け入れることができません。神様お願いです。これ以上、千葉をいじめないで」と悲痛な心情を吐露した。
辛口で知られるテレビ解説者のタケ小山氏に、この判断について聞いたところ「正解でした。安全がプライオリティの第1番。万が一、死亡事故でも出れば、これからの試合もできなくなります。このケースでは観客だけでなく、コースを経営するアコーディア・ゴルフのグループコースや近隣のコースからメンテナンス関係の応援を頼んだでしょうから、彼らスタッフたちの安全性も考えねばなりません。選手たちは、ホテルからのシャトルバスでの移動で、幸い道路も破損していなかったから、幸運にも“無観客試合ができた"と思わないといけないでしょう」。
ちなみに、3日目のボランティアは50人ほど。コース管理関係者は135人だった。そして、この日は1万3000円の入場券が1万5000枚売れており、払い戻しとなったため、概算でも2億円ほどの収入がパー。米ツアーとスポンサーは苦渋の判断だったろう。
今年に入っては先頃の日本女子ツアー、スタンレーレディスが台風19号の影響で最終日が無観客試合となった。米ツアーでは今年2月のジェネシスオープンが悪天候のため無観客試合を敢行している。もともと、米ツアーでは雷雨などに備え、安全に安全を重ねた試合運営をしている。
日本での自然災害がこれまで経験したことのない甚大なレベルに達している近年。今後も同じように決断を迫られるケースが出てくるだろう。
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