マスターズGCレディースで出来(しゅったい)した”タオル問題”をご存じの向きは多いだろう。この問題と合わせ、一般ゴルファーも無関係ではないコースのタオル事情を調査した。
同大会では、コースの風呂場でストレッチをする選手が多く、その際使用するタオルがなくなるケースが増えた。そこで、今年は設置しないことにしたところ、それに腹を立てたある選手がタオルを持ってくるよう依頼。しかし断られ、暴言を吐いたというのが”タオル事件”の事の顛末だ。
LPGAの小林浩美会長は「あってはならないこと。大変申し訳ない」と関係者に謝罪。暴言を吐いたとする選手にヒヤリングを早急に行い、処分を検討するとしている。
しかしながら、そもそもゴルフ場に常備されているタオルはそれほど“なくなる"ものなのだろうか。
ゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏は「全国のゴルフ場にアンケートをしたことがあるのですが、ほとんどのゴルフ場で男女風呂ともバスタオルが持っていかれているようです。いいバスタオルを置いている高級コースほど顕著。雨の日はとくにその傾向があり、2年に1回ほど補充しているそうです」と話す。
ほかの備品では、メンズコスメなどはフタが閉まらないので持っていけないが、歯ブラシ、ヒゲ剃りなどを持っていかれるのは日常茶飯事。ただし、いわゆる名門コースでは、あまり聞かれないという。
いくつかのコースで運営コンサルタントをした石井米二郎氏は「神奈川の某コースでは、ある程度なくなる想定で予算をつけています。無粋なので『持ち出し禁止』とは書きません。笑ってしまったのは、栃木の某コースの話です。玄関にボストンバッグが忘れられていて、ネームタグもついていないので開けてみると、バスタオルが2枚入っていたそうです」と、なんともセコイ話になってしまった……。なお、冒頭のタオル事件のコースにもコメントを求めたが、回答はなかった。
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