先月のマスターズGCレディースで笠りつ子(32)がコースのスタッフに暴言を吐いたことで世間を騒がせているのはご存じのとおり。その笠に、LPGAから処分が下った。
11月12日付でマスコミ各社に送られたファックスには「笠りつ子会員に対する措置」として「(1)厳重注意(2)本年度開催の新人セミナー第1日目から第3日目の受講義務づけ」とある。また「弊協会としての再発防止策」として「LPGAトーナメント出場選手向けのマナー・言葉遣い等の品位に関する講習会を実施する」とある。
しかしながら不明な点は残る。笠がコーススタッフに言ったとされる「死ね」は、どのような状況で発せられたのだろうか? どのような状況であっても人に対して「死ね」という言葉を発するのは悪い。しかもそれが社会に影響力のあるプロゴルファーなら、言動にはことさら注意が必要だろう。
昨年の5月末、男子のツアー選手権のプロアマで片山晋呉の言動に同伴アマチュアが不快感を覚え、途中でプレーをやめるという一件があった。その際、JGTOは会見を開き、片山本人や石川遼選手会長らと共に弁護士が同席し、“その日、何が起こったのか”をスタート前から時系列に数分単位で説明、片山の言動の背景をつまびらかにした。
翻って笠の一件では、いったい何がどうなって「死ね」と発言するに至ったのか、正式発表がないため、噂や憶測が広がってしまった。会場となったコースの浴場でタオルがなくなるケースが多かったため、コース側は今年はタオルを設置しないことに決めたのだが、関係者によれば「タオルがないことを選手はLPGAから知らされていなかった」という。そもそもタオルなどの備品を持ち帰るような行為自体、非難を免れないし、先述の通り「死ね」などという言葉も許されないものだが、もしLPGAが「こういう事態が起きているため、今年はタオルが設置されない」と周知を徹底していたら……という思いはぬぐえない。
弊誌はLPGAに対し①笠の発言の経緯②本人による会見予定の有無③選手のミーティング委員会(選手会)での話し合いの有無、について問い合わせたが、「担当者が不在のため」(LPGA)と、期限内に回答を得ることはできなかった。
これで幕引きとなるのだろうか。
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