タイガーの姿思い出しながら……ララサバル4年ぶりV
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
内容は紙雑誌掲載当時のものですので、詳細の状況等は変わっている場合があります。ご了承ください。

週刊ゴルフダイジェスト 2019/12/24号
2020/01/15更新

タイガーの姿思い出しながら……
ララサバル4年ぶりV

 南アフリカで開催された欧州ツアー新シーズン開幕戦アルフレッド・ダンヒル選手権でスペイン出身のパブロ・ララサバル(36)が4年ぶりに優勝を飾った。

 3日目を終え単独トップに立ったものの、最終日に前半41を叩き首位から陥落。ズルズル後退するかと思われたのだが……。

 「朝起きたときは棄権を考えました」というララサバル。その理由は左足小指にできた大きなマメ。「痛くて靴を履くこともできず、パッティンググリーンに歩いていくこともできなかった」からだ。

 そのためフロント9はクラブが振れず散々な結果に。しかしそのとき彼の脳裏にふと1つの光景が浮かんだ。08年の全米オープンでタイガー・ウッズが左ひざの故障で満足に歩くこともできず、それでも気力を振り絞りメジャー14勝目を挙げたあのシーン。そして彼は自分にこう言い聞かせた。

 「タイガーはひざが折れそうになりながら優勝した。たかが足のマメなんてなんだ! (フロント9で)人生最悪のプレーをしながらまだトップとは2打差。バック9に思いを込めるんだ!」

 すると上がり4ホールで3バーディを奪ったララサバルが地元のヒーロー、シャール・シュワーツェルらを振り切り15年以来4年ぶりの勝利を遂げた。

 「信じられない勝ち方だった。ここまでは長い道のり。ここ数年苦しんできたけれどハードワークが報われた」と歓喜の雄叫びを上げた。

 バルセロナ出身のララサバルは高校時代アメリカにゴルフ留学し02年に帰国。家業の魚市場で2年修行。「お金を稼ぐ苦労を勉強した」後に、プロに転向(04年)した変わり種。08 年にはフランスオープンで初優勝を飾り、欧州ツアーの新人王にも輝いた。

 その後もコンスタントに優勝を重ねたが4年以上勝星から遠ざかっていただけに、マメの痛みに耐えてつかんだ5勝目はまた格別だったことだろう。

  
【関連記事】こちらも注目です!
2014/02/04 ビッグバーサのビッグな飛びが米欧ツアーを席巻
2014/05/07 スズメバチ急襲池にダイブは◎ 這って動くなは○

一覧へ戻る


バックナンバー

最新号はこちら

週刊ゴルフダイジェスト最新号

アクセスランキング

  • 月刊GD
  • チョイス
  • みんなのゴルフダイジェスト