無人芝刈り機は人手不足のゴルフ場にとって救世主となるか?
ゴルフ場運営大手のPGMが「新ゴルフ場運営システム」の一環として、無人芝刈り機を購入し、2020年の春から稼働させると発表。コースはインペリアルCCとサンヒルズCC。インペリアルは樹木が少なくフラットで機械を操作しやすいこと、サンヒルズは逆に傾斜地が多いことからモデルコースに選定された。すでに4年前からテスト走行させ、データを蓄積中。
開発したのは共栄社で、同機については20年前から構想していたという。GPSを使い、あらかじめ熟練者が走行した経路を記憶してその通りに芝を刈っていく。ただしグリーンは別で、フェアウェイ専用。「格納庫から出て、仕事を終え、また格納庫に戻ってくる。これが理想です」(PGM、田中耕太郎社長)
実はこの無人芝刈り機、他メーカー(マミヤ・オーピー)も開発していて同社では「自律走行システム搭載芝刈りロボット」と称し、パソコンデータによって操作される。こちらは1年前からすでにオリムピック系列のゴルフ場で17台稼働しているという。ライバルの共栄社について「2社が切磋琢磨して技術革新していければ、ゴルフ場にとってはいいことだと思います」とマミヤ・オーピー営業部の安田和正氏。
両機の利点としては、夜間でも操作可能で、数多く刈れ、肥料を減らせるので芝が元気になることなど。
ゴルフ場経営コンサルタントの菊地英樹氏は「何より深刻な人手不足の解消になります。高度な技術を持った“職人"のリクルートが困難な時代、経営の強い味方になると思います」
問題は価格。両者とも付属品含めて1台約2300万円で耐用年数は10年。今後、生産数が増えれば下がる可能性もある。
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