欧州ツアーは1月16日~2月2日は中東シリーズ。アラブ首長国連邦で2試合とサウジアラビアで1試合、この合計3試合が、大きな“火種"を抱える地域で開催される。
現地では英雄扱いされてきたイランのソレイマニ司令官が米軍のドローン攻撃で殺害されたことによって、イランやシーア派の過激組織が米軍基地などへの報復を宣言。イスラム教スンニ派が主流のアラブ首長国連邦やサウジには、米軍基地が展開しており、そんななかでの3試合。ちょっと心配になるが、少なくとも現段階ではアメリカの選手たちにキャンセルの様子はない。
世界ランキングトップのブルックス・ケプカをはじめ、ダスティン・ジョンソン、フィル・ミケルソン、パトリック・リード、ブライソン・デシャンボー、トニー・フィナウなど多くのアメリカ人選手が、とくにサウジの試合を中心に参戦を表明。ケプカは、ドバイの試合とサウジの試合への参戦を予定しているが、マネジャーによれば「新たな状況を見守っているがそれ以上話すことはない」とのこと。
サウジの試合に出場予定のミケルソン、この試合のディフェンディングチャンピオンのジョンソンは、共にマネジャーを通じて「試合出場の意思は変わらない」や「私たちの安全を確保するために注意深く(状況を)見守っている」といったコメントを出すにとどまっている。
サウジの試合については、一昨年、ワシントンポストの記者が、トルコのサウジアラビア大使館で殺害されたことで、ローリー・マキロイが2億円とも3億円ともいわれるアピアランスマネーを蹴って、昨年の第1回大会へのボイコットを表明し、今回も同国の人権問題を懸念して不参加を表明している。タイガー・ウッズも参戦しないが、その一方で、参戦するミケルソンを擁護する発言をしてバランスをとっている。
金(アピアランスマネー)にひかれての試合出場……?
あるいは、トランプ=共和党支持者の多いアメリカのプロたちにすれば、今回の米イラン問題もあまり気になっていないのかも?
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