ソニーオープンを制したのはキャメロン・スミス(26)。彼の優勝への執念、モチベーションは、山火事に苦しむ母国、オーストラリアへの思いだったのかもしれない。
「僕は“諦めないこと"に関してはかなり強いほうだと思っているよ。この勝利がオーストラリアのみんなにとって少しでも喜びと希望になればと思う。僕たちは困難に直面している。しかし、耐えて頑張るしかないんだ」
スミスは、ソニーオープンの初日、出だしの1番ホールでボギーを叩くと、2番ではトリプルボギー。なんと最初の2ホールで4オーバー。普通ならここで心が折れるところだが、3番ホールでバーディを取ると、この日6つのバーディをとってイーブンパーに戻す。すると2日目には65を出して5アンダーに。結局、最終日の18番ホールで、約2・7mのバーディパットを決めて11アンダーとし、首位のブレンダン・スティールに並ぶ。プレーオフに持ち込むと、1ホール目で4・5mのパットをねじ込み、栄冠を勝ち取った。スミスはこのソニーオープンで、一つのバーディを取るごとに500ドルをオーストラリアの火災被災者に寄付すると決めており、4日間で21バーディを奪取したスミスは、1万500ドルを寄付している。
スミスは、2017年のチューリッヒクラシックでジョナス・ブリックスと組んで優勝しているものの、米ツアーの個人タイトルは初めて。ただ、昨年の春にはワールドランキングで24位まで上がるなど、安定したプレーで着実にツアーでの存在感を確立しつつある。母国ではラグビーナショナルチームのキャプテンと同姓同名ということで“あの有名人と同じ名前"として知る人が多かったが、今回の勝利や寄付で、オーストラリアでは間違えられることもなくなるかもしれない。心が折れそうな状況からも、立ち直って逆転勝利につなげることを証明できたのだから。
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