ついに英国EU離脱ゴルフ界への影響もジワリ
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2020/2/25号
2020/2/27更新

ついに英国EU離脱
ゴルフ界への影響もジワリ

 英国が1月末にEUから離脱した。ゴルフ界への影響は……?

 離脱(ブレグジット)の内容については今後の交渉次第。12月末までは移行期間となっており、議会の承認などを含めると10月末ごろまでには具体的な内容が明らかになる模様だ。

 もちろん、今回の離脱はゴルフ界にも影響を与えることになる。なかでも気になるのはスコットランドの独立問題だ。保守党が勝ち、離脱の決定打となった昨年末の選挙ではスコットランド国民党が35議席から48 議席に躍進。スコットランド議会でも、59議席中、48議席を独立支持の国民党が獲得しているのだ。

 英国政府は、独立のための住民投票を認めない方針だが「スコットランドをその意思に反して連合王国に閉じ込めることはできない。これは民主主義の基本的な主張だ」、とスコットランド自治政府のニコラ・スタージョン首相は語っている。

 ご存じのとおり、スコットランドのセントアンドリュースにはR&Aがあり、全英オープンはスコットランドだけでなく、イングランドや北アイルランドでも開催される。スコットランドが独立すれば、選手の移動に関する“面倒"がつきまとうことになる。

 ブレグジットによる混乱は意外なところにも飛び火している。香港だ。香港とゴルフ界のつながりはズバリHSBC。ロンドンに本社をもつHSBCホールディングスのもともとの母体は香港上海銀行だ。HSBCは、ワールドゴルフ選手権をはじめ、欧州でも冠スポンサーになっている、ゴルフとつながりの深い会社。ニューヨーク証券取引所の同社の株価は2年前の2月は54ドル前後だったが、この2月頭には36ドル前後まで落ち込んでいる。スポンサー契約には期間があることから、すぐに打ち切られることはないだろうが、このまま、ブレグジットによる英国の混乱が続けば、不確定要素は高くなる。

 ゴルフと政治は無関係ではいられないようだ。

  
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