「シクロクロス」というオフロード自転車競技がなんとゴルフ場で開催されるという。
同競技はもともとロードレース選手の秋冬のオフトレーニングとして始まったが、現在では欧州、北米、豪州、日本でも自転車競技として確立されている。日本シクロクロス競技主催者協会のもと、25年前から各地方の河川敷や公園などで行われている。
そのシクロクロスが2月14日、ローズGC(滋賀県信楽町)で「関西シクロクロス特別戦」として開催される。フェアウェイ、グリーン、バンカー以外のカート道路やラフを使って約3キロ(ほぼ3ホール)のコースを作るという。参加者は約400人、関係者を入れると600人ほどがコースに入ることになる。そのためレストランと浴場は開放する。
同競技開催を招致した理由をローズCCの山名正浩支配人は次のように話す。「1つにはオフシーズンでの収入を増やす手段であること。また、ラフといってもOB側の傾斜を使います。起伏があって困難なライほどレースは面白くなるそうです。フェアウェイ側にはローピングをして入れないようにするので、芝には負担がかからないということでOKしました。それに雨や雪でも中止にはならないことも大きいです。むしろ天候が悪条件になったほうが上級クラスの選手にはやり甲斐があるというんです」
同競技を主催する京都自転車競技連盟は「ゴルフ場のような広い芝生のあるところで走ってみたいというのは選手たちの希望でもあり、今回それが叶えられたのはうれしい限りです」(同理事長・坂井田米治氏)とのこと。
いわば両者の利益が合致した格好だ。「オフでの副収入もさることながら、若い出場選手たち(小、中学クラスもある)が広いゴルフ場を見て、ゴルフに興味を持ってもらえるかもしれないのは大きいですね」(ゴルフ場経営コンサルタント・菊地英樹氏)
なお同コースは来年以降も開催を決定していて、"特別ではなく、公式のサーキット戦に組み込まれる予定だ。
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