雷鳴の前に警告できるシステム。英国から
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/2/25号
2020/2/27更新

雷鳴の前に警告できるシステム。
英国から

 イギリスで落雷からゴルファーを守るための高精度雷探知及び警告システムが開発された。

 英国王立事故防止協会によるとイギリスでは年間約30万回の落雷があり、毎年30人から60人が落雷事故に遭っているという。研究者いわく「雷を甘く見てはいけない」。実際、米ツアーでは昨年8月のシーズン最終戦ツアー選手権(イーストレイクGC)の3日目に落雷があり、おもに木の下にいたギャラリー6人が負傷し、救急搬送される事故があった。

 そこでゴルフ場向けの芝刈り機など重機や用具を扱う英国の大手メーカー、リーシンクターフケアが気象機器専門メーカーに高度な雷警報システムの開発を要請しそれが完成。ゴルフ場に設置を呼びかけている。

 従来は雷が鳴ってからプレー中のゴルファーに警告音で避難を知らせるスタイルが多かったが、最新機器BTD-200を導入すれば、現在地の半径35キロの範囲であらゆる形態の雷の存在を検出することが可能で、雷鳴が轟く前に落雷のリスクがわかる。装置にコンピュータを連動させることでディスプレーにマップ上の警告ゾーンがリアルタイムで表示され、ゴルフ場側は落雷予測の20分前には危険をプレーヤーに伝達できるようになる。

 雷対策について米PGAはこう解説する。「信頼できるレーダーアプリをダウンロードしこまめにチェック。ラウンド前に避難場所を確認し警報が鳴ったらすみやかにその場所へ移動。木の下に立ったりカートに座ったりしない。古いタイプのシューズを着用なら金属製の鋲を外す」。

 プロゴルファーでも落雷に遭った選手は少なくない。レジェンド、リー・トレビノや全米オープン2勝のレティーフ・グーセンなどがおり、グーセンはその後遺症で片耳に障害を負った。異常気象が叫ばれる昨今、雷にも注意しなければ。

  
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