ディスタンスレポートにメーカーが早くも牽制球⁉
 

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週刊ゴルフダイジェスト 2020/3/17号
2020/3/09更新

ディスタンスレポートに
メーカーが早くも牽制球⁉

 USGAと用品メーカーとの攻防が静かに始まっている。

 正確には、USGAとR&Aが出したディスタンスレポート(飛距離検証プロジェクト)に対する論議なのだが、口火を切ったのはタイトリストの親会社であるアクシネットのデビッド・メーハーCEOだ。

 メーハー氏は、USGAとR&Aの活動や今回のレポートに対して謝意を示しつつも「このレポートは、あまりに男子のトッププロに重点と関心を置いて結論を導き出しているように感じている」とコメント。ローカルルールで特別な飛ばないクラブやボールの採用を許すようなルール改訂を示唆するレポートに対して"牽制"した格好。

 そして2019年の数字(プロゴルファーの平均飛距離の伸びに歯止めがかかっている)を挙げながら、用品に対する飛距離の制限がすでに効果的に働いているうえ「ゴルフ用品の進歩はゴルフに対して大きな恩恵を与えている。ゴルフ用品の革新はその進歩に重要な貢献を果たしていることは皆が同意できることだろう。それによって、ゴルフがより早く若者に受け入れられるし、老いてもこれまでなかったほど、長くゴルフが続けられるようになっている」(同)と話している。

 これに対して、USGAはすぐに「(男子のトッププロだけでなく)私たちは、広範囲で長期的な皆に影響を与える問題として(飛距離の問題を)見ています。趣味のゴルファーからエリートプレーヤーまで、また、あらゆるゴルフコースにも影響を与える問題として見ているのです」と反論し、「次の段階に進むときに、アクシネットやほかのメーカーと協力して作業できることを楽しみにしている」と発表している。

 USGAの語る「次の段階」が、どういうものであるのか定かではないが、今回の攻防はいわば前哨戦。USGAがもっとも恐れるのは裁判沙汰だが、今後もメーカーとのつばぜり合いは続きそうだ。

  
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