プレーヤーズ選手権を中止に追い込んだのは、なんとハンク・ヘイニーだった……?
新型コロナウイルス拡散防止のため、2日目以降が中止となったことについては右頁の記事でも紹介しているが、無観客宣言から一転中止になったのは、ヘイニーが非常に強い口調でPGAツアーを非難したことも理由のひとつのようだ。
ハンク・ヘイニーは、知っての通り、かつてタイガー・ウッズのスウィングコーチをしていたこともある著名なインストラクターだが、トーナメントのネット中継を担当している。そのヘイニーが「試合をするなんて完全にバカげている。PGAツアーはトランプ大統領やフロリダ州知事とも話し合ったというが、試合を開催するというのは歴史的な過ちだ。コロナウイルスは、(感染者が)咳やくしゃみをしなくても感染することがあるんだ。ギャラリーは、17番ホールや2番ホールに集中する。そんななかで試合を開催するなんて、こんなバカな話を聞いたこともない。一つのドミノが倒れれば、みんな倒れるんだ。世界のスポーツはみんなダメになってしまう」と語った。さらに「(近くに感染者がいると)息をしても感染する」とまで……。
前週のアーノルド・パーマー招待までは、選手とギャラリーがハイタッチをするなど、コロナウイルスにそれほど敏感ではなかったが、WHOのパンデミック表明から一気に風向きが変わったようだ。しかし、ヘイニーの発言はかなりパニック気味で、CDC(米国疾病対策センター)も1・8m以内の濃厚接触は避けるように注意喚起しているものの、感染者の隣の人が息をするだけで感染するなどとは言っていない。とはいえ、「(試合を行うのが)これまでにないもっとも無分別な判断」(ヘイニー)とまで言われて、感染者やクラスターが起こった場合の責任問題を考えると、中止せざるを得なかったのだろう。
とにもかくにも、これで家でトーナメント中継を観る楽しみはしばらくなくなってしまった。ならば、屋外でプレーを……という方は、151頁の「ラウンドするときの注意点」をぜひ参考に。
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