昨日(5月10日)は、母の日だったが“ママさんプロの先駆けで、全米女子オープン3度の優勝を誇るスージー・バーニング(旧姓マクスウェル)がゴルフ殿堂入りすることが決まった。
世界ゴルフ殿堂は21年度の殿堂入りのアナウンスを4月22日に行い、すでに決まっているタイガー・ウッズ、マリオン・ホリンズ、ティム・フィンチェム(PGAツアーの前コミッショナー)に続く4人目、かつ今年度最後のメンバーがバーニングだと発表。
日本ではあまり知られていないかもしれないが、LPGAツアーの歴史で全米女子オープンを3回以上制覇したのは6人だけ。そのなかのひとりがバーニングで今回の朗報に「ミッキー・ライトやキャシー・ウィットワース、パティ・バーグと同じ空間(ゴルフ殿堂)にいられるだけで光栄。こんな名誉に与れるとは思ってもいなかったのですごくうれしい」と、興奮を隠せない。
1941年にカリフォルニア州パサディナに生まれたバーニング(現在78歳)は13歳で引っ越したオクラホマでゴルフを覚えると、その直後、オクラホマ州の高校ゴルフ選手権3連覇を達成。同州の女子アマ大会を制するなど卓越した実績を認められ、女子として初めてオクラホマシティ大学に奨学金で入学を許され男子のゴルフチームで活躍。
プロ転向は64年。その年のルーキーオブザイヤーに輝くと、翌年、当時女子ゴルフ界最大のメジャー大会だったウエスタン女子オープンに優勝。68年から73年までの間に3度全米女子オープンを制し、ツアー通算11勝をマークした。
特筆すべきは2人の娘を育てながらツアーで戦い勝ち星を挙げてきたこと。最終選考委員のひとり、ベス・ダニエルは「スージーの殿堂入りにとても興奮しています」と話し「プロとしてのキャリアと家庭を両立させながらメジャー4勝を挙げた彼女の生き方は尊敬に値します。これを実践できた女性はとても少ないけれど、両立できることを彼女が私たちに示してくれた。ナンシー・ロペスやジュリ・インクスターがそれに続きました。スージーが道を切り拓いてくれたのです」と、その功績を讃えた。
バーニングは96年にツアーを去りその後ティーチングプロとして活躍。いまでもカリフォルニアのパームスプリングスとコロラドのクリークCCでレッスンを行っている。
コロナウイルスの影響で21年の殿堂入り式典がいつ行われるかは未定。元祖ママさんプロはタイガー、フィンチェムらビッグネームとともに晴れの舞台に立つ日を待つ。
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