米ツアー再開で問題点がぞくぞくと明らかに
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/07/21号
2020/08/17更新

米ツアー再開で
問題点がぞくぞくと明らかに

 世界でもっとも新型コロナウイルス感染者が多いアメリカ。6月中旬にPGAツアーが再開されたが、これまでに選手だけで5人の感染が判明し、対策を余儀なくされている。

 再開第4戦ロケットモーゲージクラシックを前にツアー2勝のハリス・イングリッシュの陽性が判明した。キャメロン・チャンプ、ニック・ワトニーを含めツアー5人目。

 第3戦のトラベラーズ選手権ではキャディが陽性だったためブルックス・ケプカとグレーム・マクドウェルが棄権。RBCヘリテージで優勝したウェブ・シンプソンも家族が感染した恐れがあるとして翌週は欠場とドタバタだ。

 ツアー側は対応策としてコロナ感染予防に関するガイドラインの一部を見直し、事前の検査結果が陰性でない限りすべての関係者の会場への立ち入りを禁止するとした。

 えっ、そもそも禁止ではなかったの? とツッコミを入れたくなるが、これまでは検査の結果を待っている間もコースでの練習が許されていた。密を避けるためクラブハウスなどの屋内に入ることは禁じられていたのだが……。

「可能な限りリスクを軽減するプログラムの構築と実施に取り組んできたが、すべてのリスクを排除するのは不可能だということがわかってきた」と、ジェイ・モナハンコミッショナーは頭を抱える。

 ツアーの取り組みは一定の評価を得ているものの「会場周辺の安全対策が不十分では?」と指摘するジャスティン・トーマスのような選手も。会場付近の人の多さに驚き「レストランやビーチは満員。責めるわけじゃないけど、あまり真剣にとらえていない人が多い」と懸念を口にした。

 アメリカでは州によっても感染予防対策が大きく異なるようで、いくら選手が気をつけていてもコミッショナーのいうようにリスクをゼロにするのは困難。

 7月16日開幕のメモリアルトーナメントでは、いよいよ観客を入れる予定。経済とコロナ同様、スポーツイベントとコロナ感染予防を両立させるのは難しい。

  
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