PGAツアーのジェイ・モナハンコミッショナーが新型コロナウイルスに感染した選手に10万ドル(約1070万円)を支給すると発表した。
コロナ陽性者に1000万円以上の“大盤振る舞い"。感染がわかったあと、義務づけられている10日から14日間の自己隔離プロセスのなかでツアーが提示する健康と安全のガイドラインに従えばその額を受け取る資格がある。
「当然ながらプロトコル(ガイドライン)に従うことが条件」というが、世界でもっとも感染者が多いアメリカでは多くの人が経済的に困難な状況に直面している。コロナによる給与カットは当たり前。労働統計局の発表では失業率は13・3%にのぼる。そんななか、平均的な年収が約600万円(18年の統計)のアメリカで、億万長者がズラリと並ぶプロたちがコロナにかかると一般的な年収のおよそ倍の額を貰えるとあって「それって大金! いい身分」と羨む声も。
3カ月もツアーが中断し、再開後5試合は無観客。収入は減っているはずなのにこの補償の手厚さは、ツアーの資金の潤沢さを示す証拠といえるだろう。
ゴルフチャンネルの報道によると、テストで陽性となったキャディ(すでに2人の陽性者が出ている)にも1万ドル(約107万円)が支給されるという。
10万ドル相当を試合で稼ぐにはどうすればいいのか? たとえば再開第2戦RBCヘリテージなら17位タイの賞金が約10万ドル。
LPGAツアーの今シーズンの賞金ランクでは12位相当で、いまとは貨幣価値が違うため単純に比較はできないが、84年の全米オープンに勝ったファジー・ゼラーに支払われた賞金は10万ドルに満たなかった。
昨年の国内男子ツアーの賞金ランクに照らし合わせると同ランク74位の額賀辰徳が22試合かけて稼いだ賞金とほぼ同額だ。
なお、当然ながらコロナ支給金は賞金ランクには加算されない。
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