縁起が良さそう!コウノトリ、ツバメと共存するコース
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/07/28号
2020/08/24更新

縁起が良さそう!
コウノトリ、ツバメと共存するコース

 コロナ禍や水害などで辛いニュースが続くが、ちょっと頬がゆるむような話題を2つ。

 幸せを運ぶといわれ、一時は日本から姿を消した、国の特別天然記念物コウノトリ。その鳥がなんと宮城県の杜の公園GCに飛来し、クラブハウスの屋根に巣を作り始めたというから驚きだ。

「4月初め、玄関に姿を見せた時にはびっくりしました。羽を広げると2メートルはあり、クチバシも鋭いので、まずはお客さまの安全のことを考えました」と明かす同GC副支配人、桜井雅章氏。

 一体どこから姿を現したのかと調べていくうち、同GCから、約260キロ離れた試験所「こうのとりの里」(千葉県野田市)で孵化し2016年に試験放鳥されたものと判明。足に個体識別のための足輪がついていたことから、オスで「きずな」という名前だともわかった。

 コウノトリはトキなどと並んで絶滅危惧種IA類に指定されていて、文化財保護法と種の保存法により保護される貴重な存在。同GCでは試験所と連絡をとりながら静かに見守っており、一般の人が見物を希望してもすべて断っているという。「もし子づくりでもしてくれれば、東北初の快挙ですが……」(同)と、期待を寄せている。

 もう1つの話題はツバメの巣作り。兵庫県のオータニにしきCCのクラブハウス、マスター室前には毎年ツバメが飛来し、50カ所に巣作りをするという。ツバメは昔から益鳥として尊ばれ、ツバメが巣作りをすると縁起がいいといわれる。ただ、困るのがフンの始末だ。そこで同CCは傘を活用。

「巣のところにアンカーフックを打ちこみ、そこに透明なビニール傘を20~25カ所ほど吊るしてフンを受け止めるようにしたのが8年前。3年目から傘をカラフルなものに替えたら、明るくなったと好評です。また巣から落ちたヒナを受けとめたこともあります。傘にツバメがとまっているのを見ると癒されるというお客さまも多いですよ」と同CC支配人、平良康長氏。

 以前は、壁にネットをかけるなどして巣を作らせないための対策をしていたというが、共存できるアイデアが傘だった。

 今年は4月下旬に飛来し、7月中旬の現在はまだ子育て中。巣立ったら傘を外し、掃除して来年に備えるという。

 ツバメのいるラッキーコースで飛燕のごとき"切れ"のある球を打ちたいものだ。

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