コースの閉鎖という悲しいニュースは時折聞こえてくるが、逆転の発想(?)本コース付きの練習場が各地で増えつつある。
これまで練習場といえば、ネット鳥かご型、河川敷などの打ちっ放し、街中ではビル内のインドアだった。それにシミュレーションゴルフが加わり、ラウンド感覚でボールが打てるそれへと変遷してきている。
まず先鞭をつけたのは14年ほど前にできた那須国際CC(栃木県)のTRY FIELD。東急ハーヴェストの会員制リゾートホテルが建てられた際、2ホールの敷地をドライビングゾーン、アイアンゾーン、アプローチゾーンなど5カ所に区切り、目的別に練習できる施設を完備した。会員以外の利用としても、プロのレッスンスクールとして貸し出している。
「週末や長期休暇でのご利用が多いですね。基本的にはプロから予約をいただく形です。プロ同伴だとコースも大事に使ってもらえますから。またフットゴルフ場(サッカーボールでゴルフ)としても活用していただいています」と、同CCの営業担当、浅井香純さん。
また、昨年、27ホールの9ホールを練習施設に転用したのがサニーCC(長野県)だ。6ホール(1852ヤード)の実戦練習が可能。アプローチ、バンカー、パッティングエリア、また15打席のドライビングレンジは300ヤードあり、双方向から打つことが可能で同CCをプレーするなら利用無料。営業時間内は回り放題。
こうした経営戦略を同CC総支配人の渡辺利行氏は「ウチは宿泊ロッジも付帯し、滞在客をターゲットにして9ホールを造りかえました。プロ同伴スクール合宿は思っていた以上に集客できています。地元の方は練習だけ手引きでラウンドして好評のようです」と話す。ゴルフだけでなく各種イベントにも利用できそうだ。
最後は福島県にあるゴルフトレーニングフィールドPies。
ここはもともと、福島石川CC(27H)があったが、メガソーラー転用により誕生した6ホール(2112ヤード)の練習コースがある。また250ヤードのドライビングレンジ、芝から打てるアイアンレンジ、深さが違う2つのバンカー、30ヤードのアプローチレンジも付帯している。さらにパー3ホールではワンオンチャレンジもあって、練習の成果も試すことができ、楽しみが満載だ。
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