23歳のコリン・モリカワが史上3番目の若さで今季唯一のメジャー・全米プロを制覇した。まれに見る混戦のなか誕生した静かなるニューヒーローにライバルたちも脱帽だ。
モリカワは昨年大学を卒業した“クラス19"のひとり。19年6月プロデビューの同期には3戦目でいきなり優勝したマシュー・ウルフやマスターズ&全米オープンローアマに輝いたビクター・ホブランがおり、モリカワはどちらかといえば目立たない存在だった。
ところがタイガーが持つデビューから25 試合連続予選落ちなしに迫る22 試合予選通過記録をマーク。ツアー再開後はクラス11のジャスティン・トーマスをプレーオフで下しワークデイチャリティオープンで2勝目を挙げるなど、ここにきて劇的に存在感がアップ。全米プロは一時首位に6人がひしめく大混戦のなか14番でチップイン、16番ではワンオン&ワンパットのイーグルで並み居る強豪を突き放し先頭でゴールを駆け抜けた。「朝起きた瞬間から(優勝争いをしている状況が)心地よく思えた。恐くなかった。気分よくプレーできていなかったらあのイーグルもなかったと思う」とチャンピオン。
飛ばないわけではないが、デシャンボーが8番アイアンを持つところをモリカワはユーティリティ。それでも正確なショットで深く静かに周囲を圧倒。「ベテランだから見れば才能の有無はすぐわかる。彼は別格」(P・ケーシー)、「精神力がすごい。自分のゴルフを知り尽くしている」(C・チャンプ)、「稀代のショットメーカー」(B・デシャンボー)、「弱点ゼロ」(T・フィナウ)、「とんでもなく上手いね」(B・ケプカ)とライバルたちが舌を巻いた。どうやらクラス19の中でも頭ひとつ抜け出した格好だ。
「レベル的には全然違うのはわかっているけれどタイガーと比較されるのはうれしい」と爽やかな笑顔。彼が「メジャーにはいつ勝つの?」という質問に悩まされることは生涯ない。
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