全英女子を制したのは27歳のソフィア・ポポフ(ドイツ)。米女子2部ツアーを主戦場とする選手で、この勝利で世界ランキング304位から24位まで急上昇。新たなシンデレラの評判とは……。
優勝スピーチでは「米ツアー1年目にライム病にかかり、3年間で20人以上の医者を巡って、やっと病名が判明した」「昨年の最終予選会でシード権を逃し、プロ生活を辞めようか迷っていた」など、これまでの苦難の道のりを涙ながらに告白した。
苦労人のシンデレラストーリーは、世界中のゴルフファンの心に響いた。米国ゴルフ雑誌「ゴルフウィーク」のシニアライターのベス・アン・ニコルス氏は「試合期間中のオフィシャルツイッターには、通常よりむちゃくちゃ反応がありました。また、弊誌のウェブページの視聴数もすごく良かったです。17年にレクシー・トンプソン(米国)がANAインスピレーションの最終日に視聴者の指摘を受けて4罰打を課されて優勝を逃しました。そのペナルティの有無に関して、ゴルフ界では大変な物議を醸したのですが、その時に匹敵するぐらいの視聴数でした」と話す。
ちなみに、全米女子ゴルフ協会のオフィシャルビデオ「LPGAビデオ」は、日々のハイライト、各選手のインタビューなどツアーに関する動画をアップしている。その歴代再生回数1位~3位は昨年の全英女子の渋野日向子の優勝に関するものだ。1位の「19年の全英女子最終日のハイライト」の再生回数は110万回。アクセス数の86・8%は日本からだったという。その一方で、今年の「全英女子の最終日のハイライト」の再生回数は1・6万回。ポポフのことを調べるうち、図らずもしぶこフィーバーのすごさを再認識する結果にはなったのだが……。
渋野とポポフ、二人のシンデレラの今後に注目だ。
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