6月に満50歳になったフィル・ミケルソンがシニアデビュー戦で余裕の優勝を飾った。
3日間通算22アンダーで後続に4打差をつけ優勝したのはチャンピオンズツアーのチャールズシュワブシリーズ・アット・オザークスナショナル。ミケルソンは「(レギュラーツアーの)プレーオフシリーズで戦うためにゲームを磨いてきた」と張り切っていたが、同シリーズ初戦のノーザントラストで予選落ち。ポイントランク75位で2戦目以降の進出を逃したため、急遽シニアデビューを宣言。月曜開催の変則スケジュールだったため会場に直行しすぐさま臨戦態勢に入った。
そもそもミケルソンは「シニアツアーは爆弾投下できなくなったら考える」と、独特の表現で若手と遜色のない飛距離が出るうちはレギュラーツアーにこだわる姿勢を示していた。だが今回、その場を奪われ特例的にシニア参戦を自分に許した。
ミケルソン出場の一報を受けチャンピオンズツアーはSNSで「“爆弾"がやってくる!」とセンセーショナルに宣伝。その期待に応え初日10アンダー61をマークしトップに立つと、誰にも影を踏ませず完全優勝。最終日は5番352ヤードのパー4で爆弾投下。ワンオンに成功しイーグルを奪うなど本領を発揮した。「手強い相手が揃っているから真剣にスコアを伸ばしにいった。すごく楽しかった。ここは知った顔の選手ばかりだからね。レギュラーツアーはもう知らない選手のほうが多い」とかつてのライバルたちと旧交を温めた天才レフティ。
だが、チャンピオンズツアーに専念する気はない。
9月には71ホール目までトップを走りしながら最終ホールでダブルボギーを叩きジェフ・オギルビーに優勝を譲った06年の全米オープンの舞台ウィングドフットで悲願のメジャー獲り=キャリアグランドスラムを目指す。すでに20-21年シーズン開幕戦のセーフウェイオープンにもエントリーしているミケルソン。今後も“爆弾"から目が離せない。
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