スループレー専用コースとしてリニューアルし、人気を呼んでいるゴルフ場がある。
それは千葉県にある太平洋クラブ八千代コース。パブリックコースの八千代GCとして営業していたが、昨年8月、太平洋クラブが経営権を獲得。「歩きのスループレー」専用コースに改修して今年4月上旬に開場した。改修を請け負ったコース設計家の嶋村唯史氏は次にように話す。「乗用カートを入れないので、動線をわかりやすくするよう言われていました。ティーイングエリアをフェアウェイに正対させるなど、1人で歩いてラウンドしてもスムーズに回れるように手を入れました」
新型コロナウイルス感染拡大防止のため、緊急事態措置が出された際は当然客足は遠のいたが、7月は以前より盛況だという。
太平洋クラブの広報担当・西島太一氏は「コロナ禍を見越してスルー専用にしたわけではないのですが(苦笑)、もともとここは都心に近くアクセスが抜群。スルーで回って午後は仕事に戻るという構想を実現させたのです。弊社にはあと17コースあり、さまざまな形態のプレースタイルがあってもいいと考えています。1番ホールにはトラックマンシミュレーターも備えました。歩きでスルーだとゴルフの原点に戻れるということで、人気が出ていると思います。当初はコロナ禍でメディアにも会員の方にもなかなかリリースできなかったのですが、口コミで広がったようです」と話す。
同コースをラウンドした感想を倉本昌弘は同クラブ会報誌で以下のように語る。「カートに乗って8000歩なのが歩きだと1万4000~1万5000歩。成人病予防にもなります。ドッグレッグのホールは、アマにとって“考える"ことになる。またコースが短いのはアプローチや距離感をつかむ訓練になって、アマにとってはむしろ、スキルを磨く絶好の場になります」
また、同クラブでは9月中旬に「銀座とゴルフを愉しむ」というキャッチフレーズで完全会員制のソサエティ(ラウンジ)を銀座6丁目にオープンする。
コロナ禍のなか、攻めの経営が注目される。
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