コロナの影響で韓国からラスベガスのシャドークリークに舞台を移したCJカップでジェイソン・コクラックがツアー初勝利を挙げた。
便秘薬はコーラック、こちらはコクラック。デビュー10年目、ツアー参戦233試合目にして巡ってきた初の栄冠。「待ちに待った瞬間がやっときた。本当に特別。これ以上うれしいことはない」と興奮を隠せなかった35歳。
PGAツアーに昇格したのは12年。その年のフライズドットコムオープンで2位。16年のノーザントラストでも優勝争いし最終ホールのボギーでバッバ・ワトソンに惜敗。2位3回、3位3回と勝てそうで勝てない日々が続いた。
それでも13年から7年連続でプレーオフシリーズに進出。昨年初めてトップ30のみに出場が許されるツアー選手権の切符も手に入れ、トッププロの仲間入りをした。
190センチを超す長身と100キロ超えの立派な体格。飛ばし屋として名を馳せ409ヤードのパー4でワンオンさせたことも。しかしショートゲームに難があり、何度もチャンスを逃してきた。
そんな彼に転機が訪れたのは今年になってから。3年間コンビを組む帯同キャディに36インチのパターを勧められ打ってみたら「劇的にパッティングが向上した」というのだ。
「背が高いんだから短いパターを屈んで打つより高く構えたほうがいいと言われて」使い始めたベティナルディスタジオストックを武器に、最終日は8バーディの猛攻で、世界ランク7位のザンダー・シャウフェレに競り勝った。
「ザンダーみたいに強い選手に勝てて最高。ただでさえうれしい優勝がさらに価値のあるものになった」と相好を崩したコクラック。
苦節10年にして初のマスターズ出場権を得た男は「夢が叶った」と感無量。35歳のツアー初優勝者はジェイソン・ダフナーやジミー・ウォーカーらがいる。2人とも5勝以上挙げておりコクラックも勝負はこれからだ。
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