デシャンボー圧勝ならヤーデージ延ばす理由できたのに?
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/12/08号
2021/02/23更新

デシャンボー圧勝なら
ヤーデージ延ばす理由できたのに?

 マスターズの試合前、もちろん「誰が勝つか」は注目されていたが、同様に注目を集めていたのがブライソン・デシャンボーの“飛び過ぎ"問題だ。

 結果は、平均324ヤード、最長346ヤードのティーショットを披露したものの、結局2アンダーの34位タイに終わったデシャンボー。この結果を複雑な心境で受け止めたのは、オーガスタナショナルGCのフレッド・リドリー会長かもしれない。

 というのもデシャンボーに代表されるプレーヤーたちの飛距離のアップを大いに憂慮していたからだ。「私たちは今、飛距離の問題に関しての岐路に立っている。行動を起こす時が近づいていると思う。ゴルフコースに関しては、私たちには選択肢があり、コースの適切な価値を保つために必要な行動を取るだろう」とリドリー会長が語るのは、13番パー5のことを言っているのだろう。すでに13番ホールのティーグラウンド奥の土地を買収し、このホールのヤーデージをいつでも伸ばせるようにしてあるのだ。

 リドリー会長は、このホールの設計意図が損なわれることを気にしながら「かたやゴルフの発展を願いなから、その一方で飛距離の伸びを憂慮している」と語っている。言い換えると、USGAとR&Aとともにゴルフ界をリードしていると自認するオーガスタが、既存のコースがヤーデージを伸ばすことが難しいなか、安易にオーガスタを改造をすべきではないという考え方がある。その一方、オーガスタが年々その“牙"を失っているという矛盾も抱えている。これでデシャンボーが、その飛距離を生かして優勝してくれれば、コース改造の言い訳も立ったのだが……。

 もっともジョンソンがマスターズの自己最高の65を出した第1ラウンドと第3ラウンドは、それぞれ308ヤード、318ヤードの飛距離を記録している。“飛距離モンスター"はデシャンボーだけではない。

 来年4月のマスターズでは「すでにシーズンに入っており、改造する時間がない」ということで、13番の奥は使用されないようだが、2022年には、オーガスタのヤーデージはほぼ“延ばされる"というのが大方の意見だ。

  
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