マスターズ初日、もっとも周囲を驚かせた人物、それは62歳のラリー・マイズだった。
歴代チャンピオンのマイズの第1ラウンドはボギー発進ながら2番から3連続バーディ。一瞬だがリーダーボードのトップに。
「リーダーボード? もちろん見ていたよ。いい気分だった。いつもそこに自分の名前があればいいのに。少しの時間しかトップに立てなかったのは残念だけどね」とマイズ。
初日は6バーディ(4ボギー)を奪ってB・デシャンボーやコリン・モリカワらと並び25位タイと大健闘。60代の歴代覇者の多くは70位以下が指定席だが、62歳になってなおオーガスタを攻略したマイズに若手も脱帽だ。
マイズとデシャンボーの年齢差は35歳。飛距離はマイズが平均247ヤードだったのに対し、デシャンボーは334ヤード。年の差も、ほぼ100ヤードの飛距離のハンディもなんのその。たとえば350ヤードと距離が短い3番パー4でマイズはピンまで残り120ヤード地点からウェッジで4・5メートルにきっちり寄せてバーディ。対するデシャンボーは3番ウッドでワンオンを狙ったがパー止まり。攻め方がハマれば62歳でも十分戦えるお手本のようなプレーだった。
地味だがオーガスタ出身の彼は地元の大ヒーロー。87年グレッグ・ノーマンとのプレーオフでは絶対不利と思われながら、11番で見事なチップインバーディを決めて優勝。普段物静かなマイズがグリーン上で飛び跳ねて喜ぶシーンはマスターズのベストシーン上位にランクインしてきた。
あいにく今回は無観客。「家族や友達の前で6バーディを奪うところを見せたかった。でもきっと誰かはオンラインで自分のプレーをフォローしてくれていたはず」
しかしながら2日目は77で予選突破ならず。一方で63歳のベルンハルト・ランガーは、66・68で予選通過し、マスターズ予選通過最年長記録となった。恐るべし“アラ還"たちだ。
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