これまで数えきれないほどドラマを生んできたオーガスタ。今年のマスターズではタイガーが最終日の12番でまさかの「10」。そのとき、タイガーに何が起きたのか?
連覇がかかった大会初日、タイガーは自身初のノーボギー「68」発進。過去5勝のマスターズで第1ラウンドのキャリアベストをマークし、一気に連覇の期待が高まった。
しかし2日目は71、3日目72と減速し、最終日は首位のダスティン・ジョンソンに11打差の20位タイからスタート。そして悪夢の12番がやってくる。オーガスタでもっとも距離が短いパー3でタイガーは1打目を手前の池に落とすとドロップして打ち直した3打目もバックスピンがかかりすぎて池にリターン。5打目を奥のバンカーに入れ、左ひざを曲げて打たなければならなかった6打目が再び池。9打目でやっと寄せ、PGAツアー2万3789ホール目にして自己ワーストの「10」を叩いた。
「今日は自分の想定していたスコアより余計に打ってしまった。グリーンジャケットをキープできず、ほかの選手に渡すことになった」と怒りを通り越し(?)達観したような表情で語ったタイガー。
しかし10を叩いた後、上がり6ホールで5バーディを奪ったバウンスバックは見事。4連続バーディで最終日を締めくくったのは本人初だった。「ゴルフはときにとてつもなく孤独なスポーツ。誰も助けてくれない。すべて自分で成し遂げなければならない。だからこそユニークで精神力が試される。不運だったけれどいいフィニッシュだった」
ゴルフに「たられば」は禁物だが、もし12 番がパーなら8アンダーで松山と同じ13位タイ。だが10がなければ、上がりの5バーディはなかったかもしれない。
タイガーの大会ワーストスコアは95年アマチュア時代の77。今回は10を叩きながら76まで盛り返しワーストスコア更新は免れた。スピースも16年に12番で7を叩いて連覇ならず。短いがチャンピオンたちを翻弄する鬼門、それが12番のようだ。
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