勝ちに不思議の勝ちあり。300位圏外の選手がV
 

週刊ゴルフダイジェスト「BACK9」の内容を、バックナンバーとしてほぼそのまま転載しています。
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週刊ゴルフダイジェスト 2020/12/15号
2021/02/23更新

勝ちに不思議の勝ちあり。
300位圏外の選手がV

 マスターズの翌週に行われたRSMクラシックでロバート・ストレブなる選手が優勝した。またも聞きなれない名前。いったい何者?

 無名だが実は6年前、今回と同じシーアイランドリゾートで行われたマクグラドレークラシックでPGAツアー49試合目にして初優勝した経験を持つ。しかし、それ以降はたまに上位に顔を出すもののパッとせず、ここ数年はシードを確保できずに下部ツアーとの間を行ったり来たり。

 今シーズンのデータを見てもドライビングディスタンスは、デシャンボーらの400ヤード時代にあって287・3ヤードでランク223位。かといってフェアウェイキープ率がいいわけでもパーオン率がずば抜けているわけでもなく、強いて言えばパットは30位前後とまあまあ。そんな選手が2日目首位に立つと最終日を3打差のトップで迎えていた。

 ところが後続がビッグスコアを出すなか、ストレブはエンジンがかからず先に63でホールアウトしたケビン・キズナーを追う展開に。15番で3パットをしたときには万事休すかと思われたが、17番のバーディでキズナーに追いつき決着はプレーオフへ。世界マッチプレー選手権で優勝した経験もあるキズナーとの一騎打ちはどう見ても不利。だが土壇場(2ホール目)でバーディを決めツアー2勝目を達成した。「なんでこのコースと相性がいいか? わからないけどとにかくラッキーだった。運が味方してくれた」と喜んだ33歳。

 アイスホッケーをやっていた影響で時松隆光と同じテンフィンガーグリップ。ゲンを担ぐタイプで特にボールにはこだわりがあるのだとか。

 それにしても今季は意外な選手の優勝が続いている。スチュワート・シンクが11年ぶり、マーティン・レアードとブライアン・ゲイがそれぞれ7年ぶりに勝利の美酒に酔いしれた。ここまで11試合でストレブは5人目の世界ランク300位圏外からのチャンピオン。これもまた珍事だ。

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